引き戸でスッキリ!?
本業のお仕事で、
新築の戸建やフルリフォームマンション(室内を全部取り換えてあるマンション。室内は新築同様)を
ご購入いただいたお客様から扉の交換や壁紙の貼り替えのご相談をいただくことがあります。
新築であれ、リフォームであれ、自分仕様ではないので、
いろいろと改善点が挙がるのは当然ですね。
今までにお客様から寄せられた声で重なったのは「開き戸を引き戸に代えてください」とのご要望。
洗面脱衣室の扉やトイレの扉を交換してくださいというものでした。
開き戸は、蝶番を軸として前後に回転して開閉する扉、
ほとんどの扉が住宅の玄関は片方だけある【片開き戸】です。
それに対して引き戸は左右に引いて開閉する扉。
サザエさんのお家の玄関は引き戸ですね。
ご要望の理由として挙げられたのは、
○動線を邪魔しない
例:
トイレのドアが廊下に向かって開く「外開き」だと、
開けたときに廊下を歩いている人がいるとぶつかってしまいますが、
引き戸ならその心配がありません。
○スペースを圧迫しない
例:
洗面脱衣室の扉が室内に向かって開く「内開き」だと、
扉が軌道を描くスペースには物が置けませんが、
引戸ならその心配がありません。
というようなこと。
確かにスペースの有効活用には引き戸は適していますね!
他にも、こんないいところがあります。
○開きかけの状態で空けておくことが容易(換気に適する)
○開き戸と比べて扉を開けるときに体の動きが少ない(ご高齢の方や体が不自由な方でも使いやすい)
でも気を付けなくてはいけないポイントがあります。
引き戸は気密性に乏しいのです。
開き戸と比べて扉と壁であったり、
扉と扉の間が密着していない(密着していたら扉が動かないですよね)ので、
その隙間から空気や音が出入りします。
つまり、
×隙間風が吹き込む
とか、
×音が聞こえやすい
ということに気をつける必要があります。
例えば居間とトイレが近いときなどは、
音が漏れやすいことを考えると、
それぞれの扉は引き戸でない方が良いかもしれません。
扉1つでも、そのメリットとデメリットを知った上で、
使い分けをしたいですね!
443kikaku | なかむらよしみ
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※写真
世田谷区成城5丁目にある「猪股庭園」。
庭園と名のつく施設ですが、
ステキな建物も見応え十分。
庭に面した掃き出し窓の扉は全て壁に収まるので、
開け放つとスッキリとした開放感が。
木製の雨戸、網戸、ガラス窓、障子も全て壁に収まる造り!